小学生向け防災クイズ|親子で楽しく学ぶ○×と三択

両手で○を作って防災クイズに答える小学生

お子さんに防災の話をしようとして、「こわい話」になってしまって続かなかった、という声をよく聞きます。クイズの形にすると、同じ内容でも子どもの側から食いついてくれます。この記事では、低学年向けの○×8問と高学年向けの三択8問、答えと解説、そしてクイズのあとに家の中でやってみる「防災探検」までをまとめました。印刷しなくても、この画面を見ながらそのまま出題できます。

目次

クイズで学ぶ意味:知識は遊びで身につく

防災の知識は、覚えた量よりも「とっさに思い出せるか」で決まります。学校の避難訓練が毎年くり返されるのも、体と頭に手順をしみこませるためです。家庭でそこまでの訓練はできませんが、クイズなら台所に立ちながらでも、車で移動しながらでもできます。

クイズが向いているのは、答えを間違えても平気だからです。「ちがうよ、危ないよ」と教えると身構えてしまう子も、「ブブー、正解は②でした」なら笑って受け止めます。間違えた問題こそ、家庭で話しておくべきテーマがあらわれた場所だと考えてください。

もうひとつ、クイズには親側の効用があります。出題しているうちに、自分の家の備えの穴に気づきます。うちも「懐中電灯はどこ?」という問題を出そうとして、答えられるのが私だけだと気づきました。

○×の答えを書き込んだ手作りの防災クイズ用紙

○×クイズ(低学年向け)

小学1〜3年生を想定した8問です。読み上げて、手で○か×を作ってもらう形が盛り上がります。答えは記事の後半にまとめてあります。

地震のとき編

  1. 地じしんでゆれたら、まず「あたま」をまもる。
  2. ゆれているあいだに、いそいで外へとび出すのがいちばん安全だ。
  3. 「緊急地震速報(きんきゅうじしんそくほう)」のチャイムは、大きなゆれが来る前に知らせてくれる合図だ。
  4. エレベーターに乗っているときに地しんがきたら、行きたい階につくまでそのまま待つ。

おうちの備え編

  1. ひじょう持ち出しぶくろは、おし入れのいちばん奥にしまっておくとよい。
  2. ていでん(停電)したら、まずろうそくに火をつけるのがいちばん安全だ。
  3. お水は、1人1日3リットルくらいあるとよい。
  4. ひじょう食は、賞味きげんが来るまでぜったいに食べてはいけない。

三択クイズ(高学年向け)

小学4〜6年生向けです。低学年の子がいる家庭でも、上の子が答えて下の子が聞いている、という形で一緒に楽しめます。

避難と安全編

No.問題選択肢
Q1地震のあと、家の中を歩いたり外へ出たりするとき、足に用意したいものは?①スリッパ ②底の厚い運動靴 ③はだし
Q2海の近くにいるときに強い揺れを感じた。まずどうする?①海の様子を見に行く ②できるだけ高い場所へ移動する ③その場でテレビをつけて待つ
Q3火事の煙が出ている場所を通らなければならないとき、体の姿勢は?①立ったまま走る ②できるだけ姿勢を低くする ③息を止めて跳びはねる
Q4災害で家族と連絡が取れないとき、伝言を録音・再生できる電話番号は?①171 ②110 ③117

非常食と生活編

No.問題選択肢
Q5飲み水と調理用の水を3日分ためるとき、1人あたりの量の目安は?①3リットル ②9リットル ③30リットル
Q6「ローリングストック」とは、どんな備え方?①非常食を食べずに5年間しまっておく ②ふだんの食品を多めに買い、食べた分だけ買い足す ③災害が起きてから近所で分け合う
Q7断水でトイレの水が流せないとき、いちばん頼りになるのは?①ためた水で何度も流す ②凝固剤つきの携帯トイレを使う ③がまんする
Q8カセットボンベ1本で調理できる時間の目安は?①約10分 ②約1時間 ③約10時間

答えと解説:家庭での話し方のヒント

問題答えひとこと解説
○×1頭とくびを守るのが最優先。机の下に入る、かばんやクッションで頭を覆う、が基本形です。
○×2×揺れている最中の屋外は、割れたガラスや落ちてくる物のほうが危険になります。
○×3気象庁の緊急地震速報は、強い揺れが来る前に知らせる仕組みです。ただし震源が近いと間に合わないことがあります。
○×4×行き先の階を待たず、すべての階のボタンを押して最初に止まった階で降りる、と各地の消防が呼びかけています。
○×5×玄関や寝室の入口など、暗くても手が届く場所に。「取りに行けない場所の備え」は無いのと同じです。
○×6×停電中のろうそくは、倒れて火事につながる心配があります。懐中電灯やランタンを使います。
○×7飲料と調理を合わせて1人1日3リットルが目安。トイレや手洗いの生活用水は別に考えます。
○×8×食べて買い足すローリングストックなら、期限切れの山ができません。
Q1床に散ったガラスや陶器の破片で足を切ると、その後の行動がすべて難しくなります。枕元に靴を置く家庭が多いのはこのためです。
Q2気象庁は、強い揺れや長くゆっくりした揺れを感じたら、警報を待たずに高い場所へ避難するよう呼びかけています。
Q3煙は上にたまるため、低い姿勢のほうが吸い込みにくくなります。
Q4171は災害用伝言ダイヤル。110番は警察、117番は時報です。NTTは毎月1日・15日などに体験利用の日を設けているので、一度かけてみると子どもも覚えます。
Q53リットル×3日で9リットル。4人家族なら36リットル、2リットルのペットボトルで18本です。
Q6特別な非常食を買い込むより、レトルトや缶詰を1〜2個多めに買うほうが続きます。
Q7下水道や排水管が壊れているときに水を流すと、汚水があふれることがあります。携帯トイレは大人でも意外と知らない備えです。
Q8メーカー表示ではおおむね1本1時間程度(強火連続使用時)。「1日3食お湯をわかすなら何本要る?」と続けて聞くと、備蓄の話に自然につながります。

解説するときのコツは、正解の理由を1文で言い切って、そのあと「うちの場合は?」に話をつなげることです。Q1なら「じゃあ、あなたのベッドのそばに靴、置いてみる?」。知識の問題から、家の中の具体的な話に着地させると、クイズが備えに変わります。

間違えた問題は責めず、その場で家の中の話に置きかえるのがいちばん効きます。

【答えを断定しすぎないほうがいい場面もあります】

地震のときの行動は、家の造りや家具の位置、その子の年齢によって最適解が変わります。クイズはあくまで「考えるきっかけ」として使い、実際の避難のしかたや避難場所は、お住まいの自治体の防災ガイドやハザードマップ、気象庁の案内で確認してください。

懐中電灯を持って備蓄の水や缶詰を確認する子ども

クイズのあとにやってみる:家の中の防災探検

クイズで頭が防災モードになっているうちに、家の中を10分だけ歩いてみてください。子どもは探検が好きなので、「探検隊」と名づけると自分から動きます。うちの猫も一緒についてきて、結局いちばん騒がしいのは猫でした。

STEP
1. 明かりを見つける(3分)

懐中電灯・ランタン・モバイルバッテリーがどこにあるか、子どもに探してもらいます。見つけたら実際にスイッチを入れて、点くかどうかを確認します。電池切れがいちばん多い落とし穴です。

STEP
2. 水と食べものを数える(4分)

ペットボトルが何本あるか、缶詰やレトルトがいくつあるか、声に出して数えます。「1人1日3リットル」の答えと突き合わせると、足りているかどうかが自分で分かります。

STEP
3. 危ないところを1つ見つける(3分)

背の高い家具、寝ている場所の上の額縁、玄関までの通り道。「地震のとき倒れてきそうなもの」を1人1つ探して発表します。1つ見つけたら、その日のうちに1つだけ対処します。

持ち出し袋の中身まで一気に見直したくなりますが、そこは日を改めて構いません。1回で完璧にしようとすると次がなくなります。備えの全体像を確認したいときは防災の日にやることチェックリストを、子ども用に何を用意するかで迷ったら子どもの防災グッズの選び方を合わせて読んでみてください。

探検のあと、見つけた「危ないところ」を1つだけ直す。この1つが積み重なると家が変わります。

学校・自由研究で使うときのアレンジ

この記事のクイズは、クラスのレクリエーションや自由研究にもそのまま使えます。学校で出題するなら、○×は全員が同時に手で答えられるので進行が速く、三択は挙手で人数を数えるとそのままデータになります。「Q7の携帯トイレを知っていた人は5人だった」という結果は、それ自体が立派な調査結果です。

自由研究にするなら、クイズを出して終わりにせず、「正答率が低かった問題は何か、なぜみんな知らなかったのか」まで書くと、ぐっと研究らしくなります。家族10人に出題して集計するだけでも、模造紙1枚は埋まります。

低学年の発表なら、答えの解説を絵にしてもらう方法もあります。「煙は上にたまるから低い姿勢」を自分で絵にした子は、その知識をかなり長く覚えています。地域の防災訓練で出題する場合は、自治体の防災担当課が配布している資料と食い違わないか、事前に一度目を通しておくと安心して使えます。

よくある質問

何問くらいがちょうどいい?

低学年なら5問前後、高学年でも8問までにとどめると最後まで集中が続きます。この記事の16問は一度に全部やる想定ではなく、「今日は地震編の4問」というように分けて使うためのものです。週に1テーマ、月に1回でも、1年たてば十分な回数になります

幼児向けにやさしくするには?

未就学のお子さんには、○×よりも「どっち?」の二択が向いています。「地震のとき、頭を守るのはどっち? おふとん、それともテレビ?」のように、答えが目の前にある物で選べる形にします。言葉より先に体で覚える時期なので、チャイムの音を鳴らして頭を隠す動作をする、といった遊びのほうが確実に残ります。

子どもが怖がってしまったときはどうすればいいですか?

その場でクイズを中断して、「だから、うちにはお水と懐中電灯があるんだよ」と備えの話に切り替えてください。危険の話と備えの話をセットにすると、不安が安心に変わります。無理に最後まで続ける必要はありません。

答えが古くなっていないか心配です。

家庭備蓄の目安や身の守り方といった基本は大きく変わりませんが、避難場所や自治体の運用は見直されることがあります。避難所や避難経路に関わる部分だけは、お住まいの自治体のハザードマップや気象庁・消防庁の公式サイトで最新の内容をご確認ください。

兄弟で学年が違うと難易度が合いません。

上の子に出題役をお願いするのが一番うまくいきます。人に問題を出すには自分が答えを理解している必要があるので、実は出題側のほうが学べます。

防災の話は、一度で全部伝えようとすると親のほうが疲れてしまいます。クイズを2〜3問出して、家の中を少し歩いて、危ないところを1つ直す。この日の分としては、それで十分です。

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